発足して半年 相談者延べ1000人超える
JOBOTAが誕生して9月末で半年が経ちました。この間、延べ1000人の区民のみなさんが相談に見えました。生活が苦しい、仕事が決まらない、職場環境や人間関係からうつになってしまった、社会的孤立にした状態から抜け出せない、多重債務、DV……。さまざまな訴えが寄せられています。
相談員は、これらの訴えを受け止め、関係機関の協力を得て解決のために支援してきました。
まだ十分ではありませんが、この半年間で就労決定54人、家賃補助など住居支援35人、多重債務・加重債務解決など家計支援5人、引きこもり状態克服2人、障害者手帳・愛の手帳取得など行政手続き支援12人、食料支援11人など142人の方の要望を解決することができました。
利用者のみなさんのから感謝の言葉をいただくこともたびたびありました。みなさんの期待に応えられるJOBOTA、相談員になろうと、スタッフ一同、気持ちを新たにしています。
利用者のみなさんの声を紹介します。
限界の中に光明―――――――――
「生活困窮が限界に達していた折、区役所に教えられ、貴センターを訪ねました。高額の負債を抱え疲弊していました。食べるものに事欠き、水道も止められていました。救済の食糧支援、(福祉事務所からの)一時金の支給をしていだだき急場を凌ぐことができました。精神的にも度重なる助言や情報提供をしていただき、自暴自棄になる局面から何度も脱することができました。
幸いなことに負債問題が解決し、経営の先行きに希望が見いだせる状態になっています。限界の中で光明を感じることができたのは、組織としてのJOBOTA様と担当者のお蔭です」
(50代男性)
高齢化社会に必要―――――――――
「バブルのときの住宅ローンが残っているので、銀行に相談に行ったら『だめだ』と門前払いだった。それでJOBOTAにいった。相談員が私のとるべき方法について説明した。それに納得し安心した。年金だけでは生活ができない。あらゆる方面に相談しているが、だれも相手にしてくれない。
これが現代社会です。それに比して大田区は違う。今後の高齢化社会ではJOBOTAのような人たちの態度が必要だと思います」
(70代男性)
死から生へ―――――――――――――
「JOBOTAがなかったら今のような前向きな気持ちでいられませんでした。数か月前までは死ぬことばかり考えていました。生きていて何ひとつ良いことはありませんでした。母を介護していましたが、このままでは共倒れになるとの医師からの勧めで、母を介護施設に入所させました。母は家にいたかったに違いありません。申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
仕事をしようと面接をうけても採用されませんでした。数十年働いていなかったのだからと自分を責める以外にありませんでした。アパートも追い出しを迫られていました。福祉事務所の紹介でJOBOTAにいきました。
その相談のなかでアパートに住み続けられることになり、社会とのつながりを取り戻すためにJOBOTAの行っているパソコン教室に毎週、参加するようになりました。ハローワークにも相談員が同行してくれ、そこで職業訓練校を紹介されました。
就職するための最後のチャンスだと思いました。ところが入学には国語・数学、面接があるという。数学の問題は平方根や因数分解もありました。困って相談するとJOBOTAでは受験前の2週間に8回もの勉強会を開いてくれました。勉強するうちに平方根、因数分解も解けるようになりました。試験にも合格しました。
『やればできる』と本当に嬉しかった。母に久しぶりにいい報告ができました」
(50代男性)
出会えてよかった――――――――――
「いろいろサポートしていただき、ハローワークにまで同行していただき、本当に感謝しています。JOBOTAさんに行っていなければ、外に働きに行く自信がまったくなかったので、今の自分はありませんでした。
働き始めて今日で数日が経ちました。今のところ仕事に行こうという気持ちの方が強い。油断は禁物ですが、今回は仕事が続きそうな気がして、私自身もびっくりしています。最後の駆け込み寺だとすがる思いでJOBOTAさんを訪ね、担当者と出会えたことに心から感謝しています」
(40代男性)